カープ球団の要望が明記されたとのことで
その日のブログ記事に
どんなものなのか見てみたい
と、書いたのですが そのときは一般には公開されていませんでした。
その後、広島市の担当部署にメールで問い合わせたところ
参加申し込みが終わったら、一般公開する旨の返事をいただいておりました。
そして 先日、その内容を閲覧しメモしてまいりましたので
ここに 書いてみますね。
広島東洋カープの要望
広島にとって魅力ある球場であるように。
・地域の活性化に繋がること
・天然芝・オープン球場としての魅力
・野球に興味のある人、無い人、世代を超えた人たちにとっても魅力あるものに。
・野球の開催されていない期間も年間を通じて利用することができること。
・賑わいのある多様な楽しみをもてること。
(Ⅰ)新球場の考え方
1.迫力が伝わる球場
・選手が間近で見られるよう、できるだけグラウンドに近い位置
・テレビ中継を意識し、迫力プレーが最大限伝わるような設備
2.多様な楽しみ方が提供できる
・観客スタイルの多様化に対応できること
・今までになかった様々な角度からの観戦ビューが提供できる
・野球だけでなくコンコースを回遊し、飲食など多様な過ごし方ができる
・コンコースでミニイベント
3.選手の環境に配慮
・十分くつろげる広さのロッカールーム、充実のトレーナー室、
トレーニング室、雨天練習場(バッテイング・ブルペン)
4.将来の変化に対応できる
・コンコースの広さの余裕
(Ⅱ)球場設備
1.スタンド
・席の幅500㎜ 前後850㎜
・一階内野席 16000席
・外野席 8000~10000席
・一階メインスタンドは見易さに配慮する。
緩い勾配。最前部は迫力あるプレーが楽しめる工夫
・2階席は、付加価値を伴った主要ゾーンとする
(スイートルーム・食事スペース・グループ席 等)
・一階席の緩勾配を利用し、二階席はあまり高くないこと
2.コンコース
・仮設店舗の展開を可能に
・ステージ遊具設備等の広いコンコース
・内野12m 外野8mの幅
・食事・グッズの購入等ができる
3.球場関係者室
広さ25000㎡を確保
・ダッグアウト・ロッカー・監督室・ブルペン、バッテイング練習、トレーニング等の選手関連 計4000㎡
・売店、レストラン等 3300㎡
・記者席、放送席等 800㎡
・グラウンド整備関連 600㎡
・トイレ等 2000㎡
4.テレビ露出を意識した看板の取付位置、十分な看板枚数、回転式看板等のスペース確保
5.その他
・駐車スペース(放送中継車5台分、チームバス2台、用具車、関係者100台程度)
・大規模な駐輪施設
と、こんな具合になっています。 で、感想ですが、
前回の竹中案で、特に不満だった「外野の席数」は
8000~10000席と具体的な数字が書かれていましたので、ひとまず納得。
観客目線で 迫力あるプレーを見れる座席配置を再々強調されていたところは評価できます。
予算が90億と限られている中、この要望の全てを満たすものが、果たして出来るのか!? という疑問がまず浮かびましたが、
必要最低限、選手が使用する施設と、コンコースの売店・食事等の設備、は充実したものを造って欲しいです。
野球が無い時期にも年間を通して利用できる・・ というものに関して、具体的にはどのようなものを想定しているのでしょうか。
これって、とても難しいように思えます。
これを言い出すと、付属の商業施設論議が再燃しそうなんですが・・。
で、賑わい施設・VIPルーム席といった付加価値的なものは、
あるに越したことは無いのでしょうが、予算的に難しいのではないのでしょうか。
これが設計時に盛り込まれなかったからといって、球団側が、前回のように不満を表明し・・・ といった事態は避けて欲しいものです。
ひとまず この要望書が見れて、球団の意向が確認出来たことは 良かったです。
あと、わがままを言わせてもらえば
最終的に提出された設計案全てを一般に公開してもらいたいですが。無理でしょうかね。
ま、9月末が楽しみです。
しかしカープの要望というのがあるのなら
前回のコンペの時に条件に入れておけば良かったのに
と思うのは私だけでしょうか。
前回も何年もかけて内容を詰めたはずなのに
コンペが終わってから実はこういう要望だったという
ことが発表され、失敗していますので
今回はそういう要素がないか不安です。
ところでコンペですが、なんかたくさん応募があれば
中には良さそうなものがありそうだという
人が多いですね。
確かに53の応募って数はすごいのかもしれませんが
本当に実現できる設計事務所がどのくらいあるかは疑問です。
(消費税と設計料を除くと80億円ぐらいで
やらなければいけないらしい。今回のコンペではその予算
についての書類も出さなければいけないので
その金額を設計事務所が保証しなければいけないらしい。)
知り合いに聞くと
前回のコンペの結末に疑問を感じている
人も多いらしいので
今回のコンペでまた同じようなこと
(当選案決定→1オーナーの好みに合わず不採用)
となればもう誰も相手をしてくれなくなるではないでしょうか。
どこかのブログにあったのですが
こういうコンペ(大量の資料を作成する必要がある)では
まともにやれば2000~3000万円は
かかるらしいです。
ということは2000万円×53=10億6000万円!!
広島市からみればお金はかかっていないので
別に参加するのは民間人の勝手という理論でしょうが
社会をこれだけ騒がせておいて
選ばないということは道義的に許されないと思います。
ちなみに今度の審査委員長はインターネットで検索すると
西武ドームの監修をした人らしいです。
(設計はKAJIMA DESIGNなっています。)
http://arch.cside.com/f-seibudome.html 確かに前回、マツダオーナーがこだわった
コンコースが席の上部にあります。
...ん、前回...(^_^;)
公共工事ですが、一番関わりが深く、前回、オーナーの一言で再コンペの開催となったので
そのカープ球団がいかなる意見を出したのか
どうしても知りたくて閲覧にいきました。
確かにこういう要望とか意見は、最初の委員会の時点で詰めておくべきものですよね。
その時はオーナーは殆ど何も言いませんでしたから。おまかせおまかせで。
もし、今回も最終的にオーナーの拒否発言が出るようなことがあれば
永久に球場なんて出来ないでしょうね。
その時は私も完全に諦めますw
委員長は西武ドーム監修ですか。
西武ドームって丘を削って掘り下げて造った独特の形状してますよね。
コンコース、確かに上部にありますね~。
余談ですがこの設計の鹿島、今回も別の談合事件で資格停止になりましたね。
ま、とにかくホントにラストチャンスだと思うのでズッコケだけは勘弁して欲しいです。
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